for文とは
Java Silver 第8回ではfor文と拡張for文について解説していきます。
for文は、指定された条件が真である限り、一連の文を繰り返し実行します。一般的には、初期化文、条件文、更新文の3つの部分から構成されます。
- 初期化文:繰り返し処理内で使用する一時変数の宣言と、その初期化を行う。
- 条件文:繰り返し処理を実行するかの判定をし、真偽値を戻す。
- 更新文:繰り返し処理が終わってから一時変数の値を変更する。
for文の構文
for ( 初期化文 ; 条件文 ; 更新文 ) {
//繰り返し処理
}
for文の実行例
for(int i = 0; i < 3; i++) {
System.out.println("iの値 : " + i);
}
出力結果
iの値 : 0
iの値 : 1
iの値 : 2
for文のネストの実行例
ネストとは、制御文の中に制御文がある構造のことを指します。
このコードは、for文のネストを使って九九表を表示するプログラムです。
for (int i = 1; i <= 9; i++) {
for (int j = 1; j <= 9; j++) {
//九九の計算結果
System.out.print((i * j) + "\t");
}
// 1行分の九九を表示した後、改行する
System.out.println();
}
出力結果
1 2 3 4 5 6 7 8 9
2 4 6 8 10 12 14 16 18
3 6 9 12 15 18 21 24 27
4 8 12 16 20 24 28 32 36
5 10 15 20 25 30 35 40 45
6 12 18 24 30 36 42 48 54
7 14 21 28 35 42 49 56 63
8 16 24 32 40 48 56 64 72
9 18 27 36 45 54 63 72 81
拡張for文とは
拡張for文とは、for文と比べてシンプルで簡単に書けることができる繰り返し文です。拡張for文では、配列やコレクションの全要素に対して繰り返しを行います。
拡張for文の構文
一時変数宣言 : コレクション / 配列
拡張for文の実行例
String animal[] = {"dog","cat","fox"};
for(String s : animal) {
System.out.println(s);
}
出力結果
dog
cat
fox
注意点
- for文の初期化文は、同じ型の変数を複数宣言できる。ただし、異なる型の変数を同時に宣言することはできない。
- for文の条件式は、複数記述できない。
- for文の更新文は、繰り返し処理が終わってから実行される。
- 拡張for文は、全要素に対して処理を行うため、一部の要素のみ処理を指定して行うことはできない。
まとめ
今回はfor文と拡張for文について解説してきました。for文と拡張for文は、同じ繰り返し文ではあるが、記述や処理方法が異なることに注意が必要です。
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