Django 第1回 『Webアプリケーションのしくみを理解しよう』　

Django は、Python でWebアプリケーションを開発するためのフレームワークです。
DjangoはPythonで記述されたファイル群（ライブラリ）ですが、それだけでなくアプリ開発に必要な機能（開発用サーバやデータベース管理ソフト）も搭載しています。

本シリーズでは初学者の方に向けシンプルなアプリケーション開発を通じて、Djangoのしくみをわかりやすく、要点をまとめて解説します。
第1回は基本的な『Webアプリケーションのしくみ』から解説していきます！

Django とWebアプリケーション

Webアプリケーションとは？

まずDjangoで開発しようとしているWebアプリケーションとは一言でどのようなものでしょうか。
Webアプリケーションとは、アプリケーションをWebサーバで公開し、ブラウザで実行できるようにしたものです。
Webアプリケーションが動作した結果、表示される画面がWebページです。
Webアプリケーションは、インストールが必要な一般的なアプリケーションとは違い、ブラウザ経由で実行できるので、ユーザーはブラウザと通信環境さえあればWebアプリケーションを利用できます。

静的Webページと動的Webページ

Webアプリケーションで表示されるWebページは、静的Webページと動的Webページで構成されます。静的 Web ページはいつ誰が見ても同じ情報が表示されます。一方、動的 Web ページは、見る人や時間帯によって表示内容が変わります。例えばSNSなどではログインしているユーザー情報に基づいて、表示される内容が異なります。このようにページが変化するため、「動的」と呼ばれます。

Webアプリケーションの構造（Web三層構造）

それではWebアプリケーションはどのようにして静的/動的Webページを表示しているのか、Webアプリケーションの構造の理解を通じて学習していきましょう。
Webアプリケーションは、「プレゼンテーション層」「アプリケーション層」「データ層」の3層の構造からなり、Web三層構造と呼ばれます。それぞれの層に個別の役割をもつサーバが存在します。

Web三層構造のうち、プレゼンテーション層（クライアントとWebサーバ）で成立するのが静的Webページ、アプリケーション層やデータ層とも連携するのが動的Webページです。

Django でWebアプリケーション開発をしよう！

ここまでWebアプリケーションの仕組みについて学習してきました。
実際の開発においても、「この仕組みのどの部分に取り組んでいるのか」を意識しながら開発していきましょう。
またDjangoの開発環境の構築では自分でWebサーバ、APサーバ、DBサーバを用意する必要はありません！Djangoは開発用Webサーバを搭載しており、Webアプリケーションサーバについては自PCをサーバとして扱い、データベースについてはDjango搭載のSQLiteを使用しているためです。
このようにWebアプリケーションの開発に必要なものが何でもそろっているところが、Django開発が人気である理由のひとつです。

次回は、DjangoがどのようにWebアプリケーションの三層構造を実現しているか、MTVフレームワークを通じて学んでいきましょう！