Python コーディング問題 第3回『 変数の型の判別、変数の命名規則、数値型の演算 』

プログラミング上達のコツは学習初期段階でとにかく手を動かしてコーディングすることです。。
本シリーズでは Python の初学者に向けたコーディング問題を出題します。
第3回は 変数の型の判別、変数の命名規則、数値型の演算を学習します。
コーディング指示に従ってコーディングしてみましょう!

目次

学習の進め方

  1. プログラム説明および目的を確認し、どのようなプログラムで何を学ぶかイメージしましょう。
  2. コーディング指示に従ってコーディングをします。
    もし分からなければ、コード例を確認しても良いです。
  3. 自分の出力結果と出力結果例を比較してみましょう。
  4. コード例を確認し、自分のコードと比較してみましょう。
    コード例は「あくまでも例」なので完全に一致する必要はありません。
  5. 最終的にはコーディング指示だけでコーディングできるよう、繰り返し練習しましょう。


Python コーディング問題1:変数の型の判別

プログラム説明

このプログラムは、変数の値を代入し、それぞれの変数のデータ型を表示します。

目的

Pythonの基本的なデータ型(浮動小数点数、ブール値、文字列)と、type ()関数を使用して変数のデータ型を確認する方法を学びます。

Pythonの主な組込み型

組込み型種類説明
数値int整数が格納される。メモリの上限はなく、メモリが許す限り大きな数を格納可能。
float浮動小数点数が格納される。他の言語では、double型と呼ばれ、精度の高い小数点を格納する。
真偽値boolTrueかFalseの2つの値を取る。bool型はintのサブクラスである。
文字列型str変更不可能な文字列が格納される。シングルクォート、ダブルクォート、三重引用符で囲まれる。三重引用符(”””か”’で囲まれた文字列)は、改行が可能。

変数の型の判別

Pythonでは、変数の型をtype()関数を利用して調べることが出来ます。
type( 調べたい変数名 )

コーディング指示

新しい Python ファイル variable_types.pyを作成する

  1. 任意のエディタを開き、新しいファイルを作成します。
  2. ファイル名を variable_types.py として保存します。

以下の手順に従ってプログラムを作成してください。

  1. 変数 temperature36.5 を代入する。
  2. 変数 is_rainingFalse を代入する。
  3. 変数 message"Hello, World!" を代入する。
  4. print 関数と type 関数を使用して各変数のデータ型を表示する。
    • temperature のデータ型を表示する。
    • is_raining のデータ型を表示する。
    • message のデータ型を表示する。

出力結果例

タップして出力結果例を表示

<class ‘float’>

<class ‘bool’>

<class ‘str’>

Python コード例

タップしてコード例を表示
# 変数 temperature に 36.5 を代入
temperature = 36.5

# 変数 is_raining に False を代入
is_raining = False

# 変数 message に "Hello, World!" を代入
message = "Hello, World!"

# 各変数のデータ型を表示
print(type(temperature))  # <class 'float'>
print(type(is_raining))   # <class 'bool'>
print(type(message))      # <class 'str'>

Python コーディング問題2:変数の命名規則

プログラム説明

このプログラムは、変数の適切な命名規則に従って変数を定義し、それぞれの変数のデータ型を表示します。

目的

変数の命名規則、基本的なデータ型、type 関数を使用して変数のデータ型を確認する方法を学びます

コーディング指示

新しい Python ファイル variable_naming.py を作成する

  1. 任意のエディタを開き、新しいファイルを作成します。
  2. ファイル名をvariable_naming.py として保存します。

以下の手順に従ってプログラムを作成してください。

  • 変数名に 1st_variable のように数字が先頭に来るものは使用できないことを確認する。
  • 適切な変数名を以下の通り定義する:
    • user_name"Takahashi" を代入する。
    • user_id"USER2341" を代入する。
    • PI3.14159 を代入する。
  • print 関数と type 関数を使用して各変数のデータ型を表示する。
    • user_name のデータ型を表示する。
    • user_id のデータ型を表示する。
    • PI のデータ型を表示する。

出力結果例

タップして出力結果例を表示

<class ‘str’>

<class ‘str’>

<class ‘float’>

Python コード例

タップしてコード例を表示
# 変数の定義
user_name = "Takahashi"  # ユーザーの名前
user_id = "USER2341"     # ユーザーのID
PI = 3.14159             # 円周率、定数扱い

# 各変数のデータ型を表示
print(type(user_name))  # <class 'str'>
print(type(user_id))    # <class 'str'>
print(type(PI))         # <class 'float'>

Python コーディング問題3:数値型演算

プログラム説明

このプログラムは、数値型の基本的な演算を行い、その結果を表示します。整数、浮動小数点数、複素数の演算を実施します。

目的

数値型(整数、浮動小数点数)の基本的な演算方法と、アンダースコアを使った大きな数の管理方法を学びます。

数値型の演算

演算結果
x + yx と y の加算
x – yx と y の減算
x * yx と y の乗算
x / yx と y の除算
x // yx と y の商(切り捨て)
x % yx ÷ y の余り
x ** yx の y乗

コーディング指示

新しい Python ファイル numeric_operations.py を作成する

  1. 任意のエディタを開き、新しいファイルを作成します。
  2. ファイル名を numeric_operations.py として保存します。

以下の手順に従ってプログラムを作成してください。

  1. 変数 num110_000_000 を代入する(アンダースコアを使用)。
  2. 変数 num25 を代入する。
  3. 変数 num33.14 を代入する。
  4. 以下の演算を行い、その結果を表示する:
    • num1num2 の加算
    • num1num2 の減算
    • num2num3 の乗算
    • num1num2 の除算
    • num1num2 の商(切り捨て)
    • num1num2 の余り
    • num2num3

出力結果例

タップして出力結果例を表示

num1 + num2 = 10000005

num1 – num2 = 9999995

num2 * num3 = 15.700000000000001

num1 / num2 = 2000000.0

num1 // num2 = 2000000

num1 % num2 = 0

num2 ** num3 = 156.59064522818883

Python コード例

タップしてコード例を表示
# 変数の定義
num1 = 10_000_000  # アンダースコアを使用
num2 = 5
num3 = 3.14

# 加算
result_add = num1 + num2
print("num1 + num2 =", result_add)

# 減算
result_sub = num1 - num2
print("num1 - num2 =", result_sub)

# 乗算
result_mul = num2 * num3
print("num2 * num3 =", result_mul)

# 除算
result_div = num1 / num2
print("num1 / num2 =", result_div)

# 商(切り捨て)
result_floor_div = num1 // num2
print("num1 // num2 =", result_floor_div)

# 余り
result_mod = num1 % num2
print("num1 % num2 =", result_mod)

# べき乗
result_pow = num2 ** num3
print("num2 ** num3 =", result_pow)

まとめ

第3回目では、Pythonの「変数の命名規則」「基本データ型」「数値型の演算」について学びました。これらはプログラミングの基礎であり、今後のコード作成に役立つ重要な概念です。

重要なポイントをおさらいしましょう:

変数の命名規則

  • 変数名は分かりやすく、英字やアンダースコアで始める必要があります。
  • 数字や記号で始まる変数名は使用できません。

基本データ型

  • Pythonには、整数(int)、浮動小数点数(float)、文字列(str)、真偽値(bool)などの基本データ型があります。
  • type() 関数を使って、変数のデータ型を確認できます。

数値型の演算

  • Pythonでは加算、減算、乗算、除算などの基本的な数値演算が可能です。
  • 大きな数値にはアンダースコアを使って、可読性を高めることもできます(例:10_000_000)。

プログラミングは実際に手を動かしながら理解を深めることが大切です。次回も引き続き、コーディング問題を解きながらスキルを磨いていきましょう!

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この記事を書いた人

職業訓練校 エヌ・キャリア・アカデミー 講師の竹内です。
主にWebアプリケーション開発講座を担当しています。
初学者の方へ向けて、これからIT業界を歩んでいくための “その人なりの基準やものさし” を持てるような講義を心掛けています。
SE Mediaでも初学者の方がWebアプリケーション制作に役立つ記事を発信していきます!

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