[ Python3 エンジニア認定基礎試験 ] 演習問題① 演算子・文字列操作・フォーマット指定子

2024年12月2日

川田@エヌ・キャリア・アカデミー講師

Python3 エンジニア認定基礎試験の演習問題を解いてみましょう。
今回は演算子、文字列操作、フォーマット指定子について扱います。

この記事はシリーズ記事です。全シリーズはこちらからご覧になれます。

（Python の基礎、操作方法等の記事⼀覧は こちら）

第１問計算の優先順位

下記のコードを実行した結果として、出力される正しいものはどれか。

num = 3**2+2*3
print(num)

① ：１４
② ：１５
③ ：３３
④ ：２４３

◆正解◆

② ：１５

Pythonにおける算術演算の優先順位を考慮して計算する必要があります。
〇算術演算の優先順位
　　括弧＞べき乗(**) ＞乗算(*)、除算(/) ＞加算(+)、減算(-)

① (3×2)+(2x2x2)=14 … NG

② (3×3)+(2×3) = 15 … OK

③ ((3×3)+2)x3 = 33 … NG

④ 3^(2+2)*3 = 243 … NG

第２問スライス位置

次のコードを実行した時、出力される正しいものはどれか。

word = "PythonTest"
print(f"{word[2:6]}")

① ： ts
② ： ytho
③ ： ython
④ ： thon

◆正解◆

④ ： thon

スライスは、シーケンス（リスト、タプル、文字列など）のインデックスを指定し、指定した範囲の要素を取り出すことのできる機能です。[ 開始位置 : 終了位置 : 増分 ]の形で指定しますが、省略することも可能です。終了位置の要素は取得しないことに注意してください。
今回の指定は[2:6]の為、下記の図のインデックス２～６のまでの要素を取得します。
P y t h o n T e s t
———————-
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
① ： ts … word[2::6]による出力（[::6]は6ステップ先を取得する指示、word[2]=tの次はword[8]=sを取得）
② ： ytho … word[1:5] による出力
③ ： ython … word[1:6]による出力
④ : thon … word[2:6]による出力

第３問フォーマット指定子①

次のコードを実行した時、エラーが発生して出力できないものはどれか。

num =13/3
print(num:.3f)
print(f"{num:.3f}")
print("{:.3f}".format(num))
print("%.3f" % num)

① ： print(num:.3f)
② ： print(f”{num:.3f}”)
③ ： print(“{:.3f}”.format(num))
④ ： print(“%.3f” % num)

◆正解◆

① ： print(num:.3f)

print関数は直接数値のフォーマット指定子を受け入れません。

① ： print(num:.3f) … NG
② ： print(f”{num:.3f}”) … f文字列（f-string）
③ ： print(“{:.3f}”.format(num)) … str.format()メソッド
④ ： print(“%.3f” % num) … ％演算子

第４問フォーマット指定子②

次のコードを実行した時、「１０１０」が出力される行はどれか。

num = 10
print(num*2)
print(num*num)
print(f"{num:b}")
print(f"{num:x}")

① ： print(num*2)
② ： print(num*num)
③ ： print(f”{num:b}”)
④ ： print(f”{num:x}”)

◆正解◆

③ ： print(f”{num:b}”)

f文字列（f-string）を利用して、2進数フォーマット指定子「ｂ」を適用しています。

① ： print(num*2) … num x 2 = 10×2 =20
② ： print(num*num) … num x num = 10×10 = 100
③ ： print(f”{num:b}”) … numを2進数で出力、10(10進数)⇒1010(2進数)
④ ： print(f”{num:x}”) … numを16進数で出力、10(10進数)⇒A(16進数)

※変数の中に文字列として”１０”が入っていた場合、(num*2)の結果は「１０１０」が表示されます。今回は数値として１０が入っているため、「２０」が表示されます。