VirtualBoxを使えばWindows上に別のオペレーティングシステムを実行できたり、異なるバージョンのWindowsを試したりすることができます。今回は、Windows上にWindowsの仮想環境を作っていきたいと思います。
仮想環境を作成することには以下のようなメリットがあります。
仮想環境のメリット
- ソフトウェアのテストと互換性確認 仮想環境を使用することで、新しいソフトウェアやアプリケーションを安全にテストできます。異なるWindowsバージョンでの動作確認や互換性テストを行い、本番環境への影響を最小限に抑えることができます。
- セキュリティとプライバシー 仮想環境を使用することで、インターネットでのブラウジングや怪しいファイルの実行など、危険な活動を安全に実行できます。仮想環境はホストマシンとは隔離されているため、仮想マシンでの不正なアクティビティがホストマシンに影響を与えることはありません。
- 教育とトレーニング 万が一環境にトラブルがあっても、再度環境を作りなおすことができるため、新しい技術やプログラミング言語の習得、システムの設定やトラブルシューティングの練習など、実践的な学習環境を作成できます。
それでは、早速環境を作っていきます。
VirtualBoxでWindows10の環境を作成する
Windows10のディスクイメージをインストール
1-1.まずはブラウザで「Windows10」と検索します。一番上に表示される「Windows10のディスクイメージ(ISOファイル)のダウンロード」というMicrosoftのページをクリック。
すると以下のようなページが表示されます。
Windows10の端末でアクセスしている場合は、アップデートしかできないようになっています。
そのため、検証機能を使いwindows10以外でアクセスしているように見せかける必要があります。
(Windows11など、Windows10以外のPCをお使いの方は以下の手順を飛ばし1-4から始めてください)
1-2.Google Chromeをお使いの場合は、右クリックで「検証」を選択。(microsoft edgeを使用している場合は「開発者ツールで調査する」を選択)
1-3.デバイスのツールバーを切り替えというボタンをクリックし、サイズを「iPad Air」などタブレットを選択します。最後にページ更新してください。
以下のように、エディションの選択という画面に変わっていればOKです。
1-4.エディションは「Windows10 (multi-edition ISO)」選択。
1-5.次に言語です。「日本語」を選択します。
1-6.32bit版と64bit版の選択です。ご自身の環境に合わせてください。
押下するとダウンロードが開始されます。
ダウンロードには2時間程度かかります。
仮想マシンの作成
2-1.VirtualBoxを起動し、「新規」ボタンをクリックします。
2-2.「エキスパートモード」を選択
2-3.仮想マシンの名前を入力し、タイプとして「Microsoft Windows」、バージョンを「Windows10(64bit)」もしくは「Windows10(32bit)」を選択します。
メモリーサイズは用途に応じて必要な分設定をする必要がありますが、2048~4092MBのあたりで割り当てます。
作成ボタンを押します。
2-4.ファイルの場所を確認してください。
仮想ハードディスクですが、VDIを選択。
作成をクリックします。
ちなみに今回はハードディスクのファイルタイプとしてVDIを選択しましたが、それぞれに以下のような特徴があります。簡潔にまとめておきます。
1. VDI(VirtualBox Disk Image) VirtualBoxのデフォルトの仮想ハードディスクフォーマットです。 仮想ハードディスクのデータを単一のファイル(.vdi)に格納します。 VirtualBox環境での最適なパフォーマンスを提供します。 主にVirtualBoxで使用されます。
2. VHD(Virtual Hard Disk) Microsoftの仮想化プラットフォームであるHyper-Vや一部の他の仮想化ソフトウェアで使用されるフォーマットです。 仮想ハードディスクのデータを複数のファイル(.vhd)に格納します。 柔軟なストレージ設定や互換性を提供します。 主にHyper-Vや一部の他の仮想化ソフトウェアで使用されます。
3. VMDK(Virtual Machine Disk) VMwareの仮想化ソフトウェアであるVMware WorkstationやVMware Fusionで使用されるフォーマットです。 仮想ハードディスクのデータを複数のファイル(.vmdk)に格納します。 高度なストレージ設定や互換性を提供します。 主にVMwareの製品で使用されます。
Windowsのインストールメディアの設定
仮想マシンが作成されました。
3-1.作成した仮想マシンを選択し、「設定」をクリックします。
3-2.「ストレージ」を選択し、光学ドライブからWindowsのインストールメディア(ISOファイルやディスク)を指定します。
3-3.光学ディスクの選択には、先ほどインストールしたwindows10のディスクイメージファイルを選択してください。
ここまでで設定は完了です。
次回はWindowsを起動していきます。
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