Java基礎 第1回ではプログラムのコンパイルと実行方法について学びました。
この記事では、プログラミングの基本概念である「リテラル」「変数(識別子)」「データ型」について解説します。プログラミング初心者がJavaを学習する際に欠かせないこれらの概念を、具体的な例と共に易しく理解するためのガイドです。また、これらの概念を理解することは、より複雑なプログラムの理解へと繋がる重要なステップであるため、新しくプログラミングを学び始めた方や、基礎を再確認したい方にとってピッタリな内容になっています。
リテラルとは?
リテラルとは、プログラム中に直接記述される値のことを指します。これは、プログラムが動作する際に固定の値を持つ要素で、値自体はプログラム実行中に変わることはありません。この概念はJavaだけでなく、ほとんどのプログラミング言語で共通しています。
Javaには、数値(例:123)、文字(例:’a’)、文字列(例:”Hello”)など、さまざまな種類のリテラルが存在します。
int num = 123; // 123は数値リテラル
char letter = 'a'; // 'a'は文字リテラル
String msg = "Hello"; // "Hello"は文字列リテラル
上記のコードでは、123、’a’、”Hello”がそれぞれ数値、文字、文字列のリテラルです。これらはそれぞれ変数num、letter、msgに代入されています。
変数と識別子とは?
変数は、データを一時的に保存するための”箱”のようなもので、その箱に名前をつけることでデータにアクセスします。この名前が「識別子」です。識別子は変数だけでなく、メソッドやクラスなどの名前にも使用されます。Javaでは識別子は一意である必要があり、他の変数やクラスなどと同じ名前を持つことはできません。
Javaでは、変数の宣言と初期化を同時に行うことができます。変数の宣言時にはその型も指定します。変数は代入される値によって内容が変化します。
int num = 123; // int型の変数numを宣言し、初期値として123を代入
上記のコードでは、int型の変数numを宣言し、初期値として123を代入しています。ここで”num”は識別子、”123″はリテラル、”int”はデータ型を表します。
データ型とは?
Javaは「静的型付け言語」で、すべての変数には「データ型」が必要です。データ型とは、その変数が保持できるデータの種類を指します。データ型を指定することで、メモリ上でその変数に割り当てる領域のサイズや、その変数に対して何を行って良いのか(例:足し算や引き算などの操作)が決定されます。
Javaには主に、プリミティブ型(基本型)と参照型の2種類のデータ型があります。
プリミティブ型(基本型)
プリミティブ型は、整数、実数、文字、ブール値など、基本的なデータを扱います。これらの型は、Java言語自体が提供する型で、それぞれ固定のサイズを持ちます。
byte b = 10; // byte型の変数b
short s = 500; // short型の変数s
int i = 10000; // int型の変数i
long l = 5000000000L; // long型の変数l
float f = 3.14F; // float型の変数f
double d = 123.456; // double型の変数d
char c = 'A'; // char型の変数c
boolean bool = true; // boolean型の変数bool
参照型
参照型は、オブジェクトや配列など、複雑なデータ構造を扱うための型です。参照型の変数は、データ自体ではなくそのデータへの「参照」(つまり、データが格納されているメモリ上のアドレス)を保持します。Stringクラスは最もよく使用される参照型の一つです。
String msg = "Hello, World!"; // String型の変数msg
int[] nums = {1, 2, 3}; // int型の配列nums
まとめ
リテラルはプログラム中に直接記述される固定の値であり、変数はデータを一時的に保存する”箱”、そして識別子はその”箱”に付ける名前でした。また、データ型は変数が保持できるデータの種類を指し、Javaにはプリミティブ型と参照型の2種類が存在します。
これらの基本的な概念を理解することで、より複雑なプログラムの理解につながっていきます。
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